■Radikaでradiko
- Podcastを自作する -

・導入前のご注意
iTunesはWEBサーバー上のファイルしか取り込めないという機能上の制限があるため、IIS等でローカルWEBサーバを建て、それを経由してファイルにアクセスするといったやや回りくどい解決法が必要になります。

Radikaで録音したファイルをPodcastにする場合、”「ポッドキャスト」フラグ”のオプションを使って簡易Podcastを使った方が導入の手間はずっと少なくなります。まずは「録音ファイルをPodcastにしてiTunesと同期したい」を参照してみてください。

「単にPodcastの作り方を調べに来ただけ」「既にサーバーを運用している」「フル規格のPodcastでないと色々困る」という方は、以下から導入の手引きをどうぞ。

自作PodcastをiPhoneに取り込んだ図

完成状態はこうなります。
こうなると録音番組はPodcastと何ら変わりませんので、iPodをPCにつなぐたびに新しく録音した番組が次々に更新されていくようになります。うーん、便利ですね。

・Radikaで番組録音するときの設定
Radikaの基本的な使い方・予約録音方法は左下の目次から各項目を参照してください。
ここではPodcast自炊に使う際の簡単な注意点だけ。

・録音フォーマット
簡易PodcastはM4A(MP4)のみ使用可能でしたが、本項で作成するPodcastは規格の制限はありません。
形式は再生するプレイヤー・デバイスと相談して決めてください。

・ジャケット
録音時にジャケットをを付けておくと上のスクリーンショットのように表示されて見栄えが良くなります。

・録音終了時実行コマンド
今回は録音が終了後Podcast情報を更新するのに使います。詳しくは後段で。

・IISのインストール
ではWindowsに付属するサーバソフト・IISでWEBサーバーを建てるところから始めましょう。既にHTTP形式でアクセスできるサーバーソフトを導入したサーバーを持っている人はIISは必要ありません。「Radikaの録音フォルダをIISに登録する」まで読み飛ばしてください。

サーバーというと難しそう、セキュリティが心配などといったイメージを持たれるかもしれませんが、今回の場合は極端な話ローカルディスク内にあるファイルをWEBサーバーを経由させて「http://○○○」という書式でアクセス出来るようにするだけのものなので、あまり深く考える必要はありません。外部からのアクセスも一切使用しないのでファイアウォールの設定も不要です。

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スタートボタンから[設定]→[コントロールパネル]→[ファイルの追加と削除]を選択します。

[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリック

[インターネットインフォメーションサービス(IIS)]にチェックを入れて[次へ]をクリック
(インストール時にWindowsインストールディスクが必要になることがあります)

[コントロールパネル]→[管理ツール]に[インターネットインフォメーションサービス]の
アイコンが追加されるのでこれをダブルクリック

ツリーを開いていって[既定のWebサイト]を右クリックしてプロパティを開きます

[WEBサイト]タブ内[WEBサイトの識別]の[説明]と[TCPポート]を変更します

これでIISの基本設定は終了です。
サーバーがきちんと動作しているかどうかチェックしてみましょう。

WEBブラウザのアドレス欄に「http://localhost:[TCPポート]の値」と入力してページが開けるか確認します。上の見本と同じ番号”51310”にした場合のアドレスは「http://localhost:51310」となります。

サーバーが正常に応答した場合の画面

上のような画面が表示されれば成功です。

・Radikaの録音フォルダをIISに登録する
Radikaの録音フォルダをIISに登録し、「http://~」の形式でアクセスできるようにします。

今回はRadika本体を[C:\Radika]フォルダに置き、録音フォルダをその中の
[C:\Radika\Record]に設定した状態を前提に解説していきます

マイコンピュータから録音フォルダのプロパティを開き
[Web共有]タブの[このフォルダを共有する]を選択

[エイリアスの編集]ウィンドウが開いたら[アプリケーションの許可]を
[なし]に変更してOKを押してウィンドウを閉じます

[エイリアス]の欄に録音フォルダ名が表示されます
録音フォルダ名は次の設定で必要になります

これでIISへのフォルダ登録は完了です。

・Fumy RSS & Atom Makerの導入と設定
iTunesはxml形式のRSSフィードからPodcastの更新情報を得ており、これを元に新規ファイルのダウンロードや古いファイルの削除などのライブラリ管理が行われます。RSSを登録しておくとblogエントリーが新しいものから順に並ぶのと同じ仕組みです。

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フリーのRSSフィード作成ソフト・Fumy RSS&Atom Makerは本来blogやWEBサイトの更新情報を解析してRSSに書き出すためのツールですが、指定フォルダ内にあるファイルを新しい順にまとめてPodcast用RSSとして書き出すという今回の試みにはうってつけの機能を備えています。


公式サイト・にししふぁくとりー様からFumy RSS & Atom Makerをダウンロードしてきて適当なところに解凍します。

起動すると初回画面が開きますので[簡易セットアップ]を選択します

メインウィンドウが開いたら上段メニューの[サイト設定]をクリック

[サイト情報]タブ内の基本情報を入力します

[ファイル・フォルダ]タブ内の[対象HTMLファイルの場所]を設定します

[出力先]タブを開いて生成するRSS2.0ファイルの出力先と名前を設定します

[除外規則]タブを開いて[除外ルールを追加]をクリックします

入力欄に先ほど設定した”フィード名.xml”を入力します

メイン画面に戻ると録音フォルダの中身がソートされ更新日時が新しい順にリスト化されます
矢印で指し示したRSS2.0ボタンを押すとリストの内容でPodcastフィードの生成が行われます

[RSS2.0を生成]ボタンを押すとxmlファイルが生成されます

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Podcastフィードはファイルの更新日時順にソートされるので、録音後にファイルを編集したりすると並び順がおかしくなります。当サイト「ライブラリのための便利ツール」でも紹介しているファイル日付変更ツールを使えば簡単に更新日時を編集・修正できます。

・iTunesへの登録
作成したPodcastフィードをiTunesに登録するには、iTunesメインウィンドウの[詳細]を開き[Podcastを登録]を選択します。

URLは”http://localhost:[TCPポート]の値/録音フォルダ名/フィード名.xml
本解説の通りなら”http://localhost:51310/record/radiopodcast.xml”です

設定に問題がなければ録音番組がPodcastとして登録されます

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必要に応じてライブラリに取り込む番組数の変更や、iPodから古い番組を自動削除するかどうか等の設定をしてください。

・録音終了時に自動でPodcastを更新する
これでラジオ録音からiTunesライブラリへ登録するところまで手はずが整いましたが、このままだとRSS生成が手動になっています。Fumy RSS & Atom Makerはショートカット一つでプロジェクト毎にRSSを生成できるようになっていますので、ちょっとそのショートカットを作ってみましょう。

Fumy RSS & Atom Makerのタイトルバーでプロジェクトファイル
場所と名前を確認します

”fRssAtom.exe”へのショートカットを作成して[リンク先]に
「/Auto:プロジェクトファイル /exit」の文字列を追加します。

ショートカットをダブルクリックするとFumy RSS & Atom Makerが立ち上がってRSSを生成後、プログラムを終了するという一連の動作が自動で行われます。

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仕上げに今作ったショートカットを参考にRadikaの[録音終了時実行コマンド]を設定しましょう。下記のスクリーンショットを参考に[ファイル]と[引数]をそれぞれ入力します。

[ファイル]と[引数]をそれぞれ設定

これで録音が終了するたびに自動的でFumy RSS & Atom MakerRSSが実行され、RSSが更新されるようになります。

プロジェクトファイルに置き換えマクロを使用すれば予約番組ごとにPodcastRSSを生成することも可能です。