ではフロントパネルから作り始めます。
「その2」で決定したパネルイメージのうち9mmボードで作るのは水色の部分。一番下のファンコンやSDカードリーダーを取り付けるスペースは別途2.5mmボードで作成します。
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フロントパネル |
今回のフロントパネルは合わせ目が多く加工跡が汚くなりそうだったため、9mmボードでフレームを作成後に2.5mmボードの化粧板を貼ることにしました。
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切り出したフロントパネル |
簡単に解説。
A部分:ベイ取り付け部をノコギリで四角く切り抜くのは面倒なので上部ごと切り取り、天板との組み合わせで不足分を補います。
B部分:5インチベイマウンタの一部を差し込む切り込み。
C部分:スイッチとLEDは化粧板に直接取り付けます。干渉しそうな部分のフレームを適当に切り取っておきます。
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あとから撮影した組み合わせ部分
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化粧板も同じサイズで切り出し、ベイ部分とHDD吸気口をそれぞれ切り落とします。こちらはカッターで加工しますからベイ部分は四角い穴に切り抜きます。穴の幅はフレームのそれより両側1mmずつ長くし、「化粧板には引っかからないけどフレームには引っかかる」微妙な段差が出来るようにします。
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ドライブ挿入部のアップ |
出っ張ったドライブベゼルを化粧板の厚みが吸収しほぼツライチになります。
一般的なケース用パワースイッチとリセットスイッチはサプライ品が簡単に入手できますが、これらは形状的に手抜き加工にはいまいち向きません。押した瞬間だけ通電するタイプの工作用スイッチから制作するとフロントパネルの見栄えがぐっと良くなります。工作用スイッチは秋葉原の電子工作専門店のほか、ホームセンターで売っていることもあります。
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秋月電子のスイッチ(210円)とジャンクLEDで作成 |
加工といっても不要なアクセスランプのLEDを切り取り、代わりにスイッチをつなぐだけです。PCスイッチに極性は関係ありません。適当につなげちゃってください。
リセットスイッチを刺すコネクタにはマザーボードによって2ピンと3ピンのタイプがあります。先が1ピンずつに分かれているケーブルを使用すればいずれのタイプにも対応できて便利です。
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化粧板に取り付け |
化粧板に取り付けたスイッチとHDDアクセスLEDを裏側から撮影。
スイッチとぴったり合うサイズのドリル刃が使えれば、あとはナットで固定して取り付け終了。故障時の交換も簡単で、すごく便利。LEDはM8サイズのドリルで穴を開けて接着します。
デザインと加工性の問題により、操作系はフロントの最下部に集中させることにします。
2.5mmボードの必要箇所に穴を開けて固定するまたは穴の向こう側に置く、それだけ。採寸の手間を省く技として、コピー機で現物をコピーし紙を貼り付けて穴の位置を決めてしまうのも有効です。でもコンビニでやると完全に変人扱いです。
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以前の工作で使用した現物コピー(参考) |
今回は地道に採寸してカッターで切り出しました。
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いきなり完成 |
使用したパーツはファンコン・USBポートが
Ainex FC-03U、温度計が
Scythe どこでも温度計(そのまんまじゃないか)、
SDカードリーダーが
ELECOM MR-C11。いずれも機能が最小限で極力後ろに無駄なケーブルが溢れないものを
選びました。
FC-03Uは本体とパネルに穴を開けてまとめてねじ止め、ファンコンのつまみは一度外しパネルに固定したあと上からつけ直しています。どこでも温度計は本体に爪がついており大きさの合う穴を開けて押し込むだけ。
MR-C11はケース本体側に強力両面テープで接着し穴の位置だけあわせました。両面テープでくっつけやすそうな形状で選んだだけだったのですが、ドライブレターを一個しか消費しない控えめな性格で単なるSDカードリーダーとしても個人的評価○の一品です。マジおすすめ。
完成したパネルは、ケース本体に2.8mm幅の溝を掘ってはめ込みます。
中板は14cm吸気ファンを固定し、HDDマウンタ固定部の土台となります。
まずはファン用の穴をあけますか。あ、さっき作った操作パネルからマザーボード側にケーブルを引き回す穴も開けないとね。
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完成 |
輪郭が微妙に歪んでいるのはカメラの都合です。
下がフロント側。上端にある溝はあとでパックパネルをはめ込むために掘っておきました。
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HDDマウンタ台 |
フロントパネルのHDDファン吸気口と位置をあわせ、HDDマウンタを乗せるための台を制作、中板に接着しました。マウンタに装着した8cmファンがぴったりはめ込めるサイズにし、マウンタ本体は上に乗っかる形になります。ここに光るファンを使うと・・・
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吸気口が光る! |
アクセスランプと一緒に電源ランプをつけなかったのは、これで代用するからでした。
うーん、やっぱりLEDは色が冷たかったですね。もう少し優しい色の光りものファンがあったらよかったんですけど。
エアフローと見た目を考慮し、中にスロープを設けました。
いよいよ組み立ててバックパネルを作って完成・・・と思ったら・・・