さてと、では中に入れる機材をチェックして・・・と、あれ?
来ました!ついに問題発生です!!
なんと今回使用する予定だったAC電源・Filco PLS180がK7S41GXとGeodeNXの組み合わせで立ち上がりません。初期不良か? 試しにメインのA8S-XとAthlon64 X2につないでみると・・・ああ、動く・・・。
後者が動くなら電力不足でもなさそうですし、こりゃ相性ですな。
さて困りました。手元に代わりの電源は無いし、買い直すとしたら再びババを引くかもしれないAC電源とスペースが厳しそうな ATX電源、どちらにしたものか。ATX規格に限らなければ小さい電源っていくらでもあるんですけど、静音性は二の次になるため却下。
今から電源を入れるとなるとスペースはCDDの後方、奥行き約150mmのスペースのみ。
150mmか・・・探してみると奥行きがこれ以下の電源もちらほらあるようです。ケースの出来が思ったより良くなりそうなこともあり、将来の主力マシン用ケースの座をにらんでATX電源を入れることにします。
リサーチの結果、最終選考まで残ったのは共にScytheの電源で、全体の奥行きが123mmと短いがプラグ部分が出っ張る
鎌力PS3プラグインと、全体は少し長めの140mmですがプラグが後ろに出っ張らない”半プラグインモデル”
CoRE PoWERセミプラグインの2点になりました。
安いのはCoRE PoWER、じゃあこっちで。
届きました。ではケースに入れてみます。
・・・でかいな・・・。
半プラグインの省スペース効果は思ったほどではなく、たまたまDVDがショートタイプだったからどうにか押し込めた感じ。 400Wの大パワーと引き替えにDVDドライブの自由度が犠牲になりました。まあマザーボードの入れ替えとあわせてPLS180を組み込んじゃうこともできますから、それほど大きな弱点にはならないでしょう。
電源はL型金具2つで固定できます。
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金具2つで電源を固定する図 |
矢印2カ所にL型金具を取り付けてやれば電源は下に落ちなくなります。取り付け取り外しもドライバーいらずで前後にスライドさせるのみ。最近の電源は搭載しているファンの質が向上し振動の心配もほとんどありませんからこれで十分でしょう。むやみに板で囲うと熱が籠もる可能性もありますし。
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実際の装着状態 |
電源についた多数の指紋は苦労の跡だと思ってください。
CDDと電源の間にも小さなL型金具があるのが分かるでしょうか。これは後ろから押し込んでいったときのストッパーで、電源ケーブルを抜き差ししたとき電源がケースにめり込んでいって悲しい思いをするのを防ぎます。本体に木ネジで取り付けており、新しい電源に交換した際は奥行きに合わせて取り付け位置を調節します。
いや、しかしきつい。
DVDドライブとHDDラックのSATAケーブル・電源ケーブルは通常の物が使えず、L型ケーブルを後日買い足す羽目になりました。
さあ、ついに最後の山場です。
当初は手持ちの金属製PCIスロットパネルを使って簡単に仕上げるつもりだったんですが、ATX電源を組み込んだ関係上取り付けスペースが足りなくなってしまいました。いいだろう!ならば丸ごとゼロから作ってやろうじゃないか!!
と、ここで自分のPCの拡張スロットとI/Oパネルを取り付ける穴を見てみてください。通常バックパネルから一段へっこんだ位置に穴が開いていると思います。木工でこれを再現するのは強度面で不安が出てきます。かといって下手に厚い素材を使うと拡張カードと干渉してスロットにカードが刺さらなくなります。
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自作ケースに優しくないカード代表・ビデオキャプチャカード |
ビデオキャプチャカードは自作ケースにとって最も鬼門となるカードです。
チューナーから大きく飛び出したアンテナプラグがその原因で、写真のCanopus MTV1000はL型固定金具の上部分(緑破線内)とプラグの間隔に余裕がありますが、アンテナケーブルを刺したら残りの幅が5mmも無いようなカードも決して珍しくありません。拡張カードのネジ止め部をいかに薄くし、かつ全体の強度を維持するかがバックパネル作成のキモです。
ここはI/Oパネルの穴をオフセットさせずにバックパネルと同じ高さにし、そこから出っ張る場所(緑破線内)を後ろに出っ張らせることにしましょう。この部分は拡張カードのスロットへの差し込みにあわせて上下しますので、それを踏まえてパネルに穴を開ける必要があります。
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カッターを駆使して2日で完成 |
拡張カードのネジ止め部は1.5mmのアルミ板にネジ穴を切り、それを小さなL型金具で固定しました。バックパネルはケース本体にあらかじめ掘っておいた溝にはめ込んだあとコーナー金具で隅を補強しています。
元々バックパネルにファンをつける予定は無かったのですが、電源の搭載を経て将来メインシステムを担う可能性も出てきたため、あえて12cmファンを追加してみました。スペースはぴったりで幅を広めに取った効果が早速発揮されました。