「ネットの海は広大だわ」という言葉に衝撃を受けて以来、まさにその言葉の通り電子世界が広がっていく様に言いようのない興奮を覚えたのはどのくらい前だったか・・・。”俺たちの仮想世界”はあっという間に俺たちを通り過ぎて、うちの親父様が何の疑問もなくインターネットで司馬遼太郎を買うほどにまで普及してしまいました。
この爆発的な電子化こそが産業革命以来と言われた情報化革命の神髄であり、正に我々はその変革の、ある部分では最前線を担うという歴史的な場面に立ち会えたわけです。が、正直なところ実世界とバーチャルがここまでシームレスに融合してしまうと光も影も無くなってしまってつまらんですな、実際。
特定の世代以降、突如として現れるインターネットに没入し価値観も概念もまるで断絶した人種の誕生と、それらの引き起こす世代間の衝突。更なる恐竜的進化を遂げ、ついには国家の枠組みすら破壊して暴走とも言うべき活動を開始するインターネットという名の新世界。俺の期待してたのはそういうのなんだよー!畜生!そこ、親父様!ネットで民宿の予約とかするな!!
あのころの延長にある今、ネットはむしろ各国社会の国粋主義を助長し、国家の枠組みを超えて団結しているのはどうもエロとアニメをキーワードにしたコミュニティだけみたいです。うーん、リアルだなあ。実にリアル。前も書いたけど産業革命って時代も、多分こうやって社会のはじっこのほうでヲタっとした兄ちゃんが無為にのたうちまわっていた以外は特に誰も意識しないうちに機械に順応していったんだろうなあと思う。そういえば「そういう感性は大事にしろ」って中学生のころに隣の隣のクラスの担任の先生が言ってた。ってか親父様!それはDVD-Rだって!CD-Rドライブじゃ焼けないの!!
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