ポストモダンメディア1

日本人の平均的なTV視聴時間が何時間とか言われて、実際にうちのお母ちゃんとかがその統計通りにTVを見ていたりすると、根気強さに本気で感動してしまう。思うにネットという媒体に馴染みきった我々のような人種にとって、TVのように「中の人の一挙手一投足を凝視し、一言漏らさぬよう聞き耳をたてる」ような視聴スタイルはもはや忍耐の必要な行為となってしまったのではないでしょうか。

同じ数時間を拘束されるなら映画でも見る。あとはご飯食べながらニュースでも見られればそれでいい”TVには期待してないよ”型。多かれ少なかれ視聴者にこの傾向が見受けられるようになった昨今ではバラエティを中心に字幕を入れる、同じシーンを繰り返すなどの工夫によって”拘束度”を下げる努力をしているものの、本来の強い一方通行的な特性ゆえネットとの融和はかなり困難なのではないかと。

「地上波デジタル放送?はぁ?チューナー買い換えなきゃ見られないの?じゃあ見ねえよ」とか
「コピーワンスってなめてんのかこれ!」なんて人がどのくらいの数にのぼるのか期待しているんですが、相対的に見て地盤沈下確実なメディア全体に対するTVの地位がどのあたりで落ち着くのか、奇しくも地上波デジタルへの移行期間と重なり、相当な変動が予想されるTV業界の今後数年間は面白い時期になりそうです。

→つづく

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このページは2005年10月 1日に書いたブログ記事です。

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