日本の街並みの雑多さといったらそれはもう大変なもので、統一感の無さで見たら世界でも屈指の混沌ぶりなんじゃないかと前々から思っておったわけですけど、今日街を歩いていたら自分の認識が大変な勘違いだったと気付いたんです。
日本の街並みはねえ、桜に似合うように造られてるんですよ。
第二次大戦ののち、復興の象徴として日本中で植樹されたという桜、それを引き立てるために造られたのが純和風でも大正的でもない、今の日本の街並みなんです。
いまちょうどこの時期に桜の背景としてふさわしくない街並みが身の回りにあるか探してみてください。桜が咲いている時日本の街並みは間違いなく綺麗なはずです。一年のうち十何日か咲く桜のために造られているんですから。
なんてフレーズが道を歩いているうちに頭を埋め尽くしてしまって、そんなことに気付くことが出来ただけでも日本に住んでいることができて本当に良かったと、なんかもう、また涙が・・・
「アルェー!いきなりうるうるしだしちゃってどうしたんですか?まさか遂に花粉症になっちゃったとかですか!?」
「うん、あー、まあ、そんな感じだ」
「随分いきなり発症しましたね。原因は何ですか、ブタクサ?」
「・・・桜、かねえ・・・」
「またえらいレアなところに来ましたね・・・」
部屋に2・3枚、どこから入り込んだのか、ピンクの花びらを見つける。そのたびにうれしくてたまらない今日この頃。
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