まとめに入らないと本気で終わらなくなりそうなので強引に話を進めます。月またぎたくないし。
Intelのように異なるアーキテクチャを平行して製品化できないAMDが取ったある意味では苦肉の策とはいえSocketAM2への移行は今のところ好意的に進んでいるようです。まあソケットが変わったところでCPUの性能が格段に上がるわけでもなく、買い換えの必要性を感じさせる要素に乏しいのも原因でしょうが。
一時はとんでもない省電力とまで噂されたConroeも実際のところはそれほど企画はずれではないようで、あとは純粋な性能とインフラでの勝負がメインになるでしょう。この後者の点でAMDはうまくスタートダッシュを決めました。メーカー製PCにとって重要な選択要因となるVGA内蔵チップセットについてもnVidia・ATiの両巨頭を抑え、ようやくシェアの大幅な奪取を掲げるに相応しいプラットフォームを立ち上げの段階から用意できる実力が備わってきました。
性能に関しては・・・個人的な予想では今後おそらくかなりの期間にわたり(早くてRev.G登場までと予想していましたが大幅な拡張はHoundの登場までなさそうです・・・)、Coreアーキテクチャの後塵を拝することと思われます。ただしこれはコア単体あたりでの話。AMDとしてはマルチプロセッサ化を第一に掲げ、近い将来でのサーバー向けNo.1CPUの称号ともっと先の、プログラムのマルチプロセッサ対応が当たり前になった段階でのコンシューマ向けNo.1CPUの称号を狙ったアプローチを粛々と続けていくつもりのようです。
その時代に至るまでのバックアッププランが今回のSocketAM2によるミッドレンジ~ローエンドを中心としたコンシューマ向けプラットフォームの囲い込みであり、このフィールドで勝負する限りでは現状から65nmプロセスに移行するくらいまでCoreCPUと互角に戦うことも可能なはずです。
マルチコアによってサーバー市場を、プラットフォームによってコンシューマ市場の主力需要層を、ソケットの置き換えにあわせてAMDは戦術の転換を明確にしました。残るはコストパフォーマンス競争の舵取り次第ですが、相手がConroeであろうとも戦う前から武器を捨てて逃げ出すほど今のAMDは手持ちカードに困ってもいないわけで。
うん、素晴らしい提灯記事に終わりました。AMD、なんかくれ。
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