ショートレビュー:SilverStone SST-ST30SF

サーバーのAC電源が故障してしまいました。
購入以来約5年間、ほぼノンストップで動かしていたことを考えると、まあ良く持った方かなと。

ACアダプタさえ交換すればまだ使えるはずですが、導入当時圧倒的だった変換効率の高さはATX電源の進化で優位性がほぼ無くなるか逆転してしまっているのが現状。

また容量の制約やらどでかいアダプタをどこに収めるかなどAC電源の取り回しづらさも感じていたため、久しぶりに内蔵電源に戻すことにしました。

ポイントは「奥行120mm以下」、「優秀な静音性」、そして「最大容量が低めのもの」。
前者2つはサーバー用ケースに入れるうえで必須の条件。最後の容量については、最大容量に対して普段の負荷が低すぎると変換効率が落ちるため、なるべくスペックが低いものを探しました。




そして今回購入したのはこちら。

別にSFX規格である必要はなかったんですけど小さい分にはまあいいでしょう。
外寸はSFX規格通りの125 mm (W) × 63.5 mm(H) × 100 mm(D)。そして内部温度が50度以下の時はファンが停止するという準ファンレス仕様が最大の特徴です。





到着。
さすがSFX規格。パッケージも小さくて軽いです。


ケーブルの出ている位置などはこんな感じ。
見ての通り非プラグイン式ですが、奥行がきついケースへの取り付けだとプラグイン式ケーブルはコネクタの幅が邪魔になることが良くありますし、この電源は内蔵デバイス用のケーブルが2本しか無いので、特にデメリットとは感じられませんでした。

ケーブルの固さは普通ですがATX24PinとEPS8Pinケーブルがやけに短かい(根本からの実測で28cm)のが気になるところ。我が家の環境では長さがぎりぎりでした。



リアビュー。
コンデンサには詳しくないので覗き込んでも善し悪しが分かりません。
パッケージにもメーカーサイトにも「日本製高品質コンデンサ使用!」とか書いてないところを見ると、そんなに大した奴は使ってないんじゃないですかね(適当)。

今までに買ってきたファンレス電源はどれも中にぎっちりヒートシンクが詰まっていて外装は大昔のミニ四駆のシャーシみたいに穴だらけだったんですけど、こいつの中身はごく普通の印象です。



パッケージにはATX電源のネジ穴にSFX電源を取り付けるためのプレートも付属してきます。




本体をなで回すのはこれくらいにして、サーバーに取り付けて電源を入れてみます。
あれ、なんかHDDのシーク音みたいな異音が・・・って、電源コイル鳴きしとるやんけ!なんで?負荷低すぎるから?

焦りまくっておろおろしていたら10分ほどで消え入るように音が小さくなり、無音になりました。

なんなの?
電源ケーブルを引っこ抜いてしばらく放置してから通電しなおしたりしてみましたが、その後コイル鳴きは起こっていません。




落ち着いたところで消費電力・変換効率の差を在りし日のAC電源のデータと比較してみました。


ホームセンターの安売りで買ったこのチェッカーで、変動する数字をメモするという原始的な方法で測定を行います。

アイドル
(VGA表示OFF)
高負荷時
(CINEBENCH実行)
最大負荷
(起動時)
SilverStone
SST-ST30SF
24~27W46~48W50W
PicoPSU-90 +
80W ACアダプタ
26~29W46~50W54W


80PLUSがBronzeなうえ負荷も低めなので効率を心配していたんですが、なんかきっちり数Wずつ消費電力が下がりました。最近の電源って本当に優秀なのなー。




まとめ。
購入時に挙げた条件を満たす製品がこれしかなかったこともあり、消去法からあまり期待せずに選んだ電源でしたが、パッケージに書いてあることはきっちりこなす堅実さで第一印象は思いの外上々となりました。

奥行き制限があるケースは意外と多いにも関わらず、ATX電源のラインナップがいまいちぱっとしない現状では、変換プレートでATX電源のスペースにも簡単に取り付けできるSFX規格の本製品に交換してしまうというのも有効な手段だと思います。

使用開始直後のコイル鳴きが若干心配なところではありますが、あれ以来一週間経った現時点では一度も再発していません。また何か変化があれば追記します。

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このページは2014年5月 6日に書いたブログ記事です。

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