ネット発の市民運動とその展望(うわあ・・・)

PSE問題の話。
ネタとして引用するのをすっかり忘れていましたが、結果はご存じの通り。一応の成果を収めたと言っていい妥協を引き出せたようです。もちろん実質的な内容がぐだぐだになっただけで法自体は有効なままだし、電気製品の安全性を守る正規の視点から見ても完全な問題解決については今後も何らかの形で働きかけをしていく必要があるでしょうけど。

で、話が大きくなるにつれてようやくマスコミもちんたらとネタを取り上げるようになって、解説に”識者”とやらが出ているところを何度かみかけたんですが、面白かったのはどこの誰が出てきても(言われても誰だか知らないけど)「この問題をいち早くblogで取り上げた・・・」なる前置きで紹介されていた点。

”いち早く”とか言いながら時期が3月頭とかで、うちで紹介した2月中旬にはもうまとめサイトやらバナーまで出来てたじゃねえかというツッコミはまあ軽くやって留めておくとして、つまりこの問題がネットを起点として大きくなったことを”いち早く”が端的に述べていたわけです。あくまで民間レベルとは言わないまでも、少なくとも「俺達マスコミが見つけて騒ぎ出した話題じゃないよ」という意味での”いち早く”だったんですな。

この前例に乏しいネットを起点とした運動が一定の成果を収めたことは、今後に向けて大きな足がかりとなってゆくかもしれません。例えマスコミが興味のない話題でもネットコミュニティはその力でもって問題を提起できることを今回の件は示したのです。まあ現状ではあくまで”提起”であって解決にはマスコミの力を必要する事は相変わらずなんですけど。

どうもこのネタ、書き方に気をつけないといわゆる「市民運動」の解説と内容が一緒になってしまいそうで、こうやって書くのにえらい時間かかっちゃってるんですが、今や利権の温床としか見られていない部分のあるそれらのように毒されることのない運動をいかにしてやっていくか、これが立ち上げ段階でのネット運動についての課題となるでしょう。

情報開示の点では並ぶことのないオープンさを誇るこの土壌ゆえ、自浄能力もそれなりに期待できるんじゃないかとは思いますが、しかし「運動」って書くだけで反吐が出そうになるこのマイナスイメージ、表題みたいにするとネットの語感が持つまた別のマイナス面と相まってうさんくささのコンボになってしまうのはどうにかならないものか。

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このページは2006年4月 8日に書いたブログ記事です。

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