各所の記事をまとめるとPhenomIIの改良点は
・クロックの高速化
・L3キャッシュの増量(2MB→6MB)
・製造プロセスの微細化(65nm→45nm)
・内部アーキテクチャの見直し
などとなっています。
このうちプロセスの微細化は性能に直接影響しませんし、内部アーキテクチャの見直しもAthlon(Thunderbird)からAthlonXP(Palomino)に移行したときのことなどを思い返すと、効果は数%程度の性能向上といったものでした。とりあえず内部アーキテクチャの見直しによる性能向上も無視するとすれば、あとは同一クロックでの比較データさえあればL3キャッシュ増量による効果を推測することが出来るようになります。
そういう比較ベンチマークがないかと各大手サイトを回ってみるとimpressのが使えそうです。さて、その効果たるや・・・なんか思いっきりパフォーマンス上がってますね・・・。ほとんどのベンチマークで同一クロックの旧Phenomに対してワンランク上のスコアを出しています。つまり逆にL3キャッシュがカットされたPropusはほとんどのケースでこれらに対してワンランクか、もっと下のパフォーマンスしか発揮できなくなるはずで・・・アルェー?困ったことになったぞ???
てっきりL3キャッシュの効果は限定的なプログラム下でのみ有効になるものだと思いこんでいましたが、K10アーキテクチャを使用した場合はその有無、サイズがパフォーマンスに明確な結果をもたらすようです。省電力は魅力なんですけど現状システムの冷却能力には余裕があるし、それなら上げられるところまでパフォーマンスを上げておいた方が・・・なんだかあっさりとPhenomIIを買う方向に流れが変わってしまいました。
プロセスの微細化が電力消費の削減とクロックの向上、ダイサイズの小型化によるキャッシュ増量の恩恵を生み、ようやくK10は完成レベルに達しました。プロセスチェンジはK7以来何度か見てきましたが、これほど劇的な性能向上は見たことがありません。これなら売れるのも無理ないよなあ、と。さてと、それではいつ買うことにしようか、それが問題だ。
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