長々と厳しめのレビューを書き付けてきましたが、致命的な不満点というものはなく、全体的な使い勝手についてはおおむね満足しています。モバイルというカテゴライズの中では限界に近い大きさという制約の中で進化したMURAMASA・MT2-S3からVAIO VGN-TT51JBへのアップグレードはパワー・バッテリーの性能共に約6年間の技術革新を十分に感じさせてくれるものでした。
単純にサイズという面からネットブックと比較され、その価格が話題に上げられがちなジャンルの製品ですが品質面では全くの別物であり、カタログ上のバッテリー駆動時間だけ見てもネットブックはまだまだ「モバイル」ではないのが現状です。反面、優秀な低電圧プラットフォームが登場したことで、既にこの大きさ・サイズのモバイルPCはメインストリーム級とほぼ同等の規格を備えるまでになっており、どちらかというとtypeTもMURAMASAからの進化ではなくメインストリームからモバイルを浸食してきた別の血統のPCと見た方が正しそうで、いずれにせよネットブックと比べること自体がナンセンスなことのようです。
自分自身SONYにアレルギーがあることは否定しません。しかし今回の選択ではこのクラスの製品を継続的にリリースしてきたシリーズはVAIOかLet's NOTEくらいしかなく、当初からの二択状態で今回はVAIOを選びました。今後長く使っていくにつれ自分のVAIOに対するブランドイメージも変化していくことと思われますが、願わくば次回の買い換え時には十分にこなれた実績のあるモバイルPCに数多く登場していてもらいたいものです。
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