11月1日に無事auの庭を抜け、MVNOのmineoに引っ越しました。
以下、今後引っ越しを考えている人のためのちょっとしたレポート。
回線品質を含めたauのサービスについては価格以外に特に不満は無く、iPhone5サイズの新型が発売されればそれに乗り換える・・・と言っていたものの、結局そういうのは出なかったのがここまでのあらすじ。
一応次善の策として、iPhone6sに機種変しそのまま端末を定価で売り払って月々割の付いたSIMだけを今持っているiPhone5sに入れて使い続ける計画も検討していたんですが
・iPhone6sの相場が早々に値崩れしてしまい定価で売れる目処が立たなくなった
・そもそも本体価格が高すぎて月々割適用後でも通信費が高い
・iPhone5sが劣化(バッテリーの異常発熱、液晶の黄ばみ)して使用継続が難しくなった
など、誤算続きでプランBも破綻。新しい端末を手に入れてMVNOに引っ越すプランCを実行することになりました。
新端末には新古品のドコモ版iPhone5sを用意。
これも始めはAppleStoreでSIMフリー版の新品を買うつもりだったんですけど、現時点でiPhone5sを使うとなるとドコモ回線以外安定して使用可能なMVNOが無かったため、ドコモ版でいいかと妥協しました。
移住先についてはネットで十分な情報が拾えるMVNOがmineoとIIJくらいしかなく、IIJは既にiPad用で持っていたので別のところにしてみたかったこと、将来的の状況によってはau回線に切り替えることもできることなどが理由でmineoを選びました。
話題になっていた半年間利用料が800円引きになるキャンペーンは更新月が11月の自分にとっては大きな懸念材料で、大量の新規ユーザーでごった返す中へキャンペーン終了直後にわざわざ通常料金を払って加入することになるようなら別の業者にするつもりでしたが、結果的には無事割引の適用を受けつつ11月に切り換えることに成功しました。詳しくは次の項にて。
auからMNP転出する場合、転出日は2年縛りの更新月の1日がベストなんだそうで、"LTEフラットを各月1日で解約するとその月の利用料は発生しない"という決まりになっているらしいです。
逆に2日以降に解約した際の利用料は日割りでは無く満額の請求になるとのこと。自分の場合11月が更新月だったので、11月1日に解約してしまえば11月分の利用料は発生しないことになります。
翻ってmineoの割引キャンペーンは10月31日までに申し込めば適用対象になるとのことだったので、話をまとめると10月中にmineoに申し込んで11月1日にMNP手続きを済ませれば両方の条件を満たせることになります。
「じゃあ1日に乗り換えよう」と決めたとしても、業者によってはそれが出来ないこともあります。
先日両親の携帯をMNPしたhi-hoのように、申し込むと向こうが勝手に手続きを済ませ終わったらSIMを送ってくる方式だと、いつ切り換えになるのか正確な日が読めないうえ、いつの間にか既存回線が繋がらなくなって翌日くらいに新しいSIMが届くというやや乱暴な切り換えになります。
最近は先にSIMが送られてきて最後の切り換えはユーザーが電話手続きなどで行う方式など、不通期間を極力短くするやり方が増えつつあり、幸いにしてmineoもそのうちの一社でした。
mineoがSIMを発送してから10日経っても手続きが無い場合は強制的に切り換えが行われるとのことだったので、逆算すると11月1日に切り換えを行うには10月21日以降に申し込んでSIMが手元に届いていれば1日に確実にMNP出来ることになります。
自分が調べた限りだと、他に1日に確実に転出する手としてはイオンやヨドバシなど実店舗で手続きできるMVNOを選ぶ方法もありのようでした。
auから転出する際のMNP番号は、ガラケーだとボタン操作だけで発行出来るのに、スマートフォンでは電話しないと発行してもらえません。
何故だ!と電話したら応対してくれたのがやたら丁寧なお兄さんで、「番号くれ」と言うなり噂の引き留めポイント(自分の場合は15,000ポイントでした)付与の提案を受けたりしましたが、ここは鉄の意志でMNP番号の発行を依頼。
さらなる引き留めのようなものはなく、転出したら使用できなくなるサービスについての説明などがあり、逆にこっちが恐縮してしまうようなやりとりの末MNP番号をゲットしました。
では申し込み手続きを・・・とその前にAmazonなどで売られているエントリーパッケージを入力しておきましょう。
これは新規契約時の事務手数料が無料になるという代物で、大体どこの業者のものでも事務手数料よりずっと安く売られているため使わない手はありません。
一連の手続きを済ませ、mineoに申し込みを終えたのは10月23日でした。
例のキャンペーンで駆け込みの申し込みが殺到している中、果たしてSIMは間に合うのか!?
間に合いました。
10月26日に審査通過のメールが届き、10月27日に書類一式とSIMが到着。
今までにも何件かMVNOの申し込みをしたことがありましたが、切り換え手順やLINEの設定方法まで書かれた丁寧な利用ガイドが送られてきたのは初めてでちょっとびっくりしました。
早速新しい端末に挿して開通手続きをしたい気持ちをぐっと抑え、11月1日を待ちます。
幸いにも日曜日だった11月1日。
受付ダイアル開始時間の9時ちょうどに電話を掛けるも案の定大混雑の様子で、20分待ってようやくオペレーターに繋がりました。
住所氏名電話番号など簡単な本人確認を済ませると「今日は大変混み合っておりますので切り換えに2時間ほどかかります」との案内があり手続き完了。
通常なら30分程度で切り替わるらしいんですが、時期が時期だけに余計に時間がかかるのは仕方ありません。
WiFi経由でiPhone5sにiOS用プロファイルをインストールし、SIMを挿して様子を見るものの11時半を回っても表示は圏外のまま。
おかしいなあと電源を入れ直したらアンテナピクトがたちました。そういえばさっきの電話の最後に「時間になったら端末の電源入れ直してね」って言ってたっけか・・・。
記念にスクリーンショットを撮るもキャリア名はNTT DOCOMOなので特に意味なし。
通話・SMSも何事も無く開通し、こちらとしては拍子抜けするくらいの順調さでMVNO生活が始まりました。
最後に開通直後の日曜および翌日月曜の通信速度測定の結果を掲載しておきます。
平日昼は噂通りの遅さですが、それ以外の時間帯は逆に意外なほど高速な様子。
ただし体感はやや違い、テキスト主体のホームページなら平日昼でもそれほど重さを感じない反面、自宅サーバーの動画をストリーミング再生する時などは計測で10Mbpsくらい出る時間帯でも結構もたつきます。
どの時間でも全く繋がらないということはないので、価格から考えたらまあ上出来かなと。
今はキャンペーンで大量に人をかき集めた直後ですし、これから少しずつ状況は改善していくでしょう。
さて、久々にえらく長ったらしい記事になってしまいました。
MVNO・格安SIMはここ最近にわかに脚光を集めたところでマニア以外の人からすればまださっぱり分からないというのが実状でしょう。
かみ砕いて言うと、これまでキャリア各社が提供してきたサービスがスカイラインだとすればMVNOは軽自動車です。
軽自動車で200kmは出せませんが「スカイラインでも普通そんなに出さないだろ」とツッコミたくなるなら、品質もコストも段違いに高いキャリアの通信回線も同じことです。
ただ一つ車と違うのは、車なら軽自動車でも何でも問題が起きた時はディーラー等に持ち込んで診てもらえますけど、MVNOの端末は持ち込むべきディーラーが無いあるいはどこだか分かりづらい点です。何か起きたら基本的には自分で解決しなければなりません。
このところ周りの人からも良くMVNOについて聞かれますが、自分から勧めたりはしていません。広く一般が使うにはまだまだ自己責任の範疇が広すぎるような気がします。